歯周病は治るのか?完治の定義とは
みなさんこんにちは。京王井の頭線 吉祥寺駅より徒歩3分、吉祥寺にある歯医者 吉祥寺おとなこども歯科・矯正歯科です。
「歯周病ですね」と歯科医院で言われて、「歯周病は本当に治るの?」「このまま歯が抜けてしまうのでは?」と不安になったことはありませんか。
歯周病は、日本人が歯を失う原因の第1位といわれている病気です。しかし、歯周病は早めに治療を始めることで進行を抑え、ご自身の歯を長く守れる可能性があります。
一方で、「歯周病は治る」という言葉には少し誤解されやすい部分があります。風邪のように薬を飲めば完全に元通りになる病気とは少し違うため、正しい知識を知ることが大切です。
今回は、
- 歯周病は本当に治るのか
- 歯周病治療で何ができるのか
- 抜歯が必要になるケース
- 放置するとどのような影響があるのか
について、できるだけ分かりやすくお話しします。
歯ぐきから血が出る方や口臭が気になる方、歯周病と診断されて不安を感じている方は、ぜひ最後までご覧ください。
歯周病は治るの?
結論からお伝えすると、歯周病は適切な治療によって進行を止め、健康な状態を維持することはできます。しかし、一度失われた歯を支える骨を完全に元通りへ戻すことは難しい病気です。
「治らない病気」と聞くと、がっかりしてしまう方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、必要以上に心配する必要はありません。
歯周病は、早い段階で見つけて治療を始めれば、歯ぐきの炎症を改善し、ご自身の歯を長く残せる可能性が高い病気です。
歯周病の「治る」とはどういうこと?
歯周病は、歯ぐきに細菌が感染し、炎症を起こす病気です。
炎症が続くと、歯ぐきだけではなく、歯を支えている骨まで少しずつ減ってしまいます。
歯周病治療では、歯石や細菌を取り除き、炎症を落ち着かせることができます。
歯ぐきの腫れが引き、出血がなくなり、歯周ポケットが安定した状態になると、歯周病は良好にコントロールされている状態です。
つまり、歯周病治療の目的は「元通りに戻すこと」ではなく、「これ以上悪化させず、健康な状態を維持すること」です。
一度失われた骨は自然には戻りません
歯周病が進行すると、歯を支えている「歯槽骨(しそうこつ)」という骨が少しずつ失われます。
歯槽骨は、家でいう土台のような役割をしています。
土台が弱くなると家が傾くように、歯槽骨が減ると歯がぐらつき、最終的には歯を支えられなくなってしまいます。
近年では、条件が合えば歯周組織再生療法によって歯周組織の回復が期待できる場合もあります。
しかし、すべての患者さんに適応できる治療ではなく、失われた骨を完全に元通りにすることは難しいのが現状です。
だからこそ、歯周病は「悪くなる前」に治療を始めることが何より大切です。
早めの治療が大切な歯を守ります
歯周病は「サイレントディジーズ(静かに進行する病気)」とも呼ばれています。
初期の歯周病は痛みがほとんどありません。
そのため、
「歯磨きをすると少し血が出るだけだから」
「痛くないからまだ大丈夫」
と考えてしまう方も少なくありません。
しかし、歯ぐきからの出血は体からのサインです。
当院でも、「もっと早く来ればよかった」とお話しされる患者さんがいらっしゃいます。
一方で、初期の段階で受診された患者さんは、クリーニングやブラッシング指導を続けることで、健康な歯ぐきを維持できているケースも多くあります。
歯周病は早く見つけて治療を始めるほど、大切な歯を長く残せる可能性が高くなります。
歯周病治療で何ができるのか?
歯周病治療と聞くと、「歯石を取るだけ」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、実際の歯周病治療は、お口の状態に合わせてさまざまな治療を組み合わせながら進めていきます。
目的は、歯周病菌を減らし、炎症を改善し、大切な歯をできるだけ長く残すことです。
歯石や細菌を取り除き、歯ぐきの炎症を改善します
歯周病治療の基本となるのが、歯石やプラーク(歯垢)を取り除くことです。
歯石は歯磨きでは取ることができません。
そのため、専用の器具を使って歯石を除去し、歯周ポケットの中まで丁寧に清掃していきます。
歯ぐきの炎症が改善すると、出血や腫れが少しずつ落ち着き、「歯磨きのたびに血が出ていたのに、気にならなくなりました」と喜ばれる患者さんも多くいらっしゃいます。
また、毎日の歯磨き方法を見直すこともとても大切です。
どれだけ歯科医院できれいにしても、ご自宅で細菌が増えてしまうと歯周病は再発しやすくなります。
当院では、患者さん一人ひとりのお口の状態に合わせて、無理なく続けられるセルフケアの方法もご提案しています。
必要に応じて歯周外科治療や歯周組織再生療法を行います
歯石を取り除いても歯周ポケットが深く残ってしまう場合や、歯周病が進行している場合には、歯周外科治療をご提案することがあります。
歯周外科治療では、歯ぐきを開いて奥深くに付着した歯石や細菌を取り除き、歯周病が進行しにくい環境を整えます。
また、症例によっては歯周組織再生療法という治療を選択できる場合もあります。
歯周組織再生療法は、失われた歯を支える組織の回復を促す治療です。ただし、すべての患者さんに適応できるわけではありません。歯周病の進行度や骨の状態などを詳しく検査したうえで、適応を判断します。
治療が終わってからが本当のスタートです
歯周病は、一度治療を受けたら終わりという病気ではありません。
歯周病菌は、お口の中に存在し続けるため、毎日の歯磨きや定期的なメンテナンスを続けることがとても大切です。
当院では、治療後も患者さん一人ひとりのお口の状態に合わせてメンテナンスをご案内しています。
「以前は歯ぐきからよく出血していたけれど、定期的に通うようになってから気にならなくなりました」というお声をいただくことも多くあります。
歯周病を再発させないためには、歯科医院での専門的なクリーニングと、ご自宅でのセルフケアを続けることが何より重要です。
やむを得ず抜歯となるケースとその後の選択
当院では、できるだけご自身の歯を残すことを大切にしています。
そのため、歯周病だからといって、すぐに抜歯をおすすめすることはありません。
レントゲンや歯周ポケットの深さ、歯の揺れ、噛み合わせなどを総合的に確認し、「本当に残せる可能性があるのか」を慎重に判断します。
抜歯を検討するケース
次のような場合には、抜歯をご提案することがあります。
- 歯を支える骨が大きく失われている
- 歯の揺れが強く、噛むことが難しい
- 歯周病による炎症が周りの歯にも悪影響を及ぼしている
- 保存しても長期的な予後が期待できない
抜歯という言葉を聞くと、不安になる方も多いと思います。
しかし、無理に残すことで周りの健康な歯へ負担がかかってしまう場合もあります。
そのため、患者さんと十分に相談しながら、将来を見据えた治療方法をご提案しています。
抜歯後にはさまざまな治療方法があります
歯を失った場合には、
- インプラント
- ブリッジ
- 入れ歯
など、いくつかの治療方法があります。
それぞれにメリット・デメリットがあるため、お口の状態やライフスタイル、ご希望を伺いながら、一緒に治療方法を考えていきます。
歯周病治療を放置すると懸念される病気
歯周病は、お口の中だけの病気ではありません。
近年では、全身の健康との関係も多く報告されています。
歯を失うリスクが高まります
歯周病が進行すると、歯を支える骨が減り続け、歯がぐらつくようになります。
食事がしにくくなるだけでなく、最終的には歯を失ってしまう可能性もあります。
全身の病気との関わりもあります
歯周病菌や炎症は、血液を通して全身へ影響を及ぼすことがあります。
糖尿病では血糖コントロールに影響することがあり、反対に糖尿病があると歯周病も悪化しやすいことが分かっています。
また、心筋梗塞や脳梗塞などの循環器疾患との関連も報告されています。
さらに、高齢の方では誤嚥性肺炎、妊娠中の方では早産や低出生体重児との関連が指摘されています。
もちろん、歯周病だけが原因でこれらの病気になるわけではありません。
しかし、お口の健康を守ることは、全身の健康を守ることにもつながります。
まとめ
歯周病は、「もう治らない」とあきらめる必要がある病気ではありません。
確かに、一度失われた歯を支える骨を完全に元通りにすることは難しい場合があります。
しかし、早めに治療を始めることで炎症を改善し、歯周病の進行を抑え、ご自身の歯を長く守れる可能性は十分にあります。
また、治療後も毎日のセルフケアと定期的なメンテナンスを続けることで、健康な状態を維持しやすくなります。
「歯ぐきから血が出る」「口臭が気になる」「歯周病と言われたけれど、どうしたらよいか分からない」という方は、一人で悩まず、お気軽にご相談ください。
当院では、患者さん一人ひとりのお口の状態を丁寧に検査し、できるだけ歯を残せるよう、一緒に治療方法を考えていきます。
吉祥寺おとなこども歯科・矯正歯科では24時間WEB予約を行っております。
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監修者:医療法人社団名月会 理事長 山口昌良