子どもの歯が白く濁ってる?脱灰のサインを見逃さないために親が知っておきたいこと|吉祥寺駅から徒歩3分の歯医者|吉祥寺おとなこども歯科・矯正歯科

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子どもの歯が白く濁ってる?脱灰のサインを見逃さないために親が知っておきたいこと

みなさんこんにちは。
吉祥寺にある歯医者 京王井の頭線 吉祥寺駅より徒歩3分、吉祥寺おとなこども歯科・矯正歯科です。

「子どもの歯に白い点があるのは虫歯?」「脱灰ってよく聞くけど、何が起きているの?」そんな疑問や不安を感じている方は多いのではないでしょうか。

今回は、歯の健康にとって重要なキーワードである**「脱灰とは」**何かを中心に、再石灰化の仕組み、脱灰の原因、予防法までを、分かりやすく解説していきます。日常の食事やおやつの選び方、正しい歯磨き方法など、今日から実践できる対策もご紹介します。

この記事を読めば、「なぜ脱灰が虫歯のはじまりなのか」「どうすれば歯を守れるのか」がしっかり理解できます。

「お子さんの歯に白い斑点が見えて心配」「できるだけ削らずに歯を守っていきたい」とお考えのご家族は、ぜひ最後まで読んでみてください!


脱灰とは

「脱灰(だっかい)」とは、歯の表面にあるエナメル質が酸によって溶け出す現象のことです。エナメル質は人体の中で最も硬い組織ですが、pH5.5以下の酸性環境では、カルシウムやリンが溶け出しやすくなります。これが脱灰です。

脱灰は虫歯の最初のステップです。虫歯菌(ミュータンス菌など)は、糖分をエサにして酸を作り出します。この酸がエナメル質を攻撃し、目に見えない初期のダメージが生じます。

たとえば、私の小学生の患者さんで、甘いジュースが好きなお子さんがいました。定期検診の際、歯の表面に白く濁った部分(ホワイトスポット)が見つかり、これは脱灰のサインでした。虫歯になる前に気づけたおかげで、削ることなくフッ素塗布と食生活の見直しで改善できました。

このように、脱灰は早期に発見すれば、歯を削らずに対処できる初期サインとして非常に重要なのです。


再石灰化とは

脱灰に対して、**再石灰化(さいせっかいか)**とは、失われたカルシウムやリンが歯に戻るプロセスです。唾液の働きによって、歯の表面が修復されていく自然な現象です。

再石灰化を促す要素には、次のようなものがあります。

  • 唾液の量と質(唾液は酸を中和し、ミネラルを供給する働きがあります)

  • フッ素(フッ化物は再石灰化を促進し、酸に強いエナメル質に変える)

  • 間食のタイミングと回数(頻繁な間食は脱灰の時間を長くし、再石灰化のチャンスを奪う)

  • 適切なブラッシング習慣(プラークを減らし、脱灰の元になる酸の生成を抑える)

歯科医院では、再石灰化をサポートするために高濃度フッ素の塗布MIペーストなどのミネラル補給製品を使うこともあります。実際に当院でも、ホワイトスポットのあるお子さんに毎月のフッ素塗布と併用してMIペーストを継続したところ、1年後には白濁が目立たなくなったケースがあります。

脱灰と再石灰化は、常に口の中で繰り返されています。このバランスが崩れると虫歯が進行するため、再石灰化を意識したケアが非常に重要です。


歯の脱灰とは?その原因と予防法

脱灰が起こる原因と、それを防ぐために日常生活でできる対策を詳しく見ていきましょう。

脱灰の原因

  1. 糖分の多い飲食物の摂取  飴、ジュース、スナック菓子などの糖分は、口腔内で酸を生みやすくします。特に粘着性のある食べ物は歯に長時間残るため、脱灰のリスクが高まります。

  2. 間食の回数が多い  食事のたびに口の中が酸性に傾きますが、唾液によって中性に戻ります。間食の回数が多いと、唾液が中和する前にまた酸性になってしまい、脱灰の時間が延びてしまいます

  3. 唾液の分泌量が少ない  ストレスや薬の副作用などで唾液が減ると、酸の中和やミネラルの補給が追いつかなくなり、再石灰化が起きにくくなります

  4. 不十分なブラッシング  歯垢(プラーク)が残っていると、細菌が酸を作り続けます。特に歯と歯の間、歯ぐきの境目は注意が必要です。

脱灰の予防法

  1. 食生活の見直し  砂糖の摂取を控え、ガムなどを選ぶ場合はキシリトール入りを選ぶのが効果的です。また、だらだら食べを避け、食事と食事の間に時間を空けましょう。

  2. フッ素の活用  フッ素配合の歯みがき粉を毎日使用することで、再石灰化を促すことができます。子ども向けには、500〜1,000ppmのものから始め、年齢に応じて濃度を上げていきましょう。

  3. 定期的な歯科検診とフッ素塗布  初期の脱灰は痛みがないため、自覚することが困難です。3ヶ月〜6ヶ月に一度の定期健診でプロによるチェックとケアを受けることで、早期発見・早期対処が可能になります。

  4. 唾液分泌を促す工夫  食後によく噛む(例:ガムや野菜スティック)、水分をこまめに取る、口呼吸を避けるなど、日常生活でも唾液の分泌を意識することが重要です。

私の子どもも、毎日アイスやチョコを食べたがる時期がありましたが、おやつの時間を決めることで虫歯ゼロを維持できています。少しの工夫で歯の健康は大きく変わるのです。


まとめ

「脱灰とは、虫歯のはじまり」であり、放置するとエナメル質が溶け、最終的には歯を削らなければならなくなります。しかし、早期の脱灰は再石灰化によって回復が可能であり、正しい知識と予防行動があれば歯を守ることができます。

脱灰を防ぐには、毎日の歯磨き、食生活の見直し、フッ素の活用、そして歯科での定期チェックが不可欠です。特に、痛みが出る前の段階で気づけることが、歯を守る一番のカギです。

吉祥寺おとなこども歯科・矯正歯科では、小さなお子さまから大人まで、予防を重視した診療を行っています。脱灰のチェックやフッ素塗布もお気軽にご相談ください。

吉祥寺おとなこども歯科・矯正歯科では24時間WEB予約を行っております。
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監修者:
医療法人社団名月会
理事長 山口昌良