みなさんこんにちは。
東京都武蔵野市吉祥寺、京王井の頭線吉祥寺駅から徒歩3分の根管治療に強い吉祥寺の歯医者、吉祥寺おとなこども歯科・矯正歯科です。
今回は、「噛むと痛い」と来院された30代女性の下顎第一大臼歯の根管治療症例をご紹介します。
当院では、マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)やCT診断を用いた精密な根管治療を行い、再発の少ない治療を目指しています。
症例の概要とこの記事でわかること
この記事では、
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根管治療が必要になった原因と診断
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治療のステップ(ラバーダム・マイクロスコープ・MTA充填)
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治療前後の比較
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費用やリスクの詳細
について、実際の症例をもとに詳しく解説します。
根管治療を検討中の方にとって、治療の流れや痛みの改善プロセスが分かりやすく理解できる内容です。
患者さまの主訴と診断
主訴
患者さまは30代女性。
「数日前から噛むと痛い」「冷たいものがしみる」との主訴でご来院されました。
診断と治療計画
CT画像とマイクロスコープによる診査の結果、下顎第一大臼歯の根尖部に感染が確認されました。
すでに過去に神経を取った歯でしたが、根管内の細菌感染による根尖性歯周炎が再発していました。
そのため、以下の治療方針で進めました。
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マイクロスコープ下での再根管治療
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ニッケルチタンファイルによる根管拡大・洗浄
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MTAセメントを用いた根管充填
(画像:xray_rc1.jpg CT診断による感染部位の確認)
治療プロセス
ラバーダム装着とマイクロスコープ
治療中の唾液汚染を防ぐため、まずラバーダム防湿を行います。
これにより、根管内への細菌侵入を防ぎ、無菌的な治療環境が整います。
続いてマイクロスコープを使用し、肉眼では見えない細かな根管の分岐や感染部位を拡大視野で確認しました。
マイクロスコープによって、治療精度と再発防止の確率が大きく向上します。
(画像:before_rc1.jpg 治療前の臼歯の状態)
根管拡大・洗浄
感染した古い充填材を除去後、ニッケルチタンファイルを用いて根管内を適切な太さに拡大しました。
これにより、薬液(次亜塩素酸ナトリウムなど)が隅々まで届き、細菌除去の効果を最大限に引き出せます。
洗浄と乾燥を繰り返し、再感染のリスクを極力減らします。
MTA根充と補綴準備
根管内を完全に洗浄・乾燥した後、MTA(Mineral Trioxide Aggregate)セメントで根管を密封します。
MTAは生体親和性が高く、根尖部の封鎖性にも優れ、再感染防止に有効です。
根管治療終了後は、上部の歯冠修復のために補綴処置(クラウン装着)を行う準備を進めました。
(画像:after_rc1.jpg MTA根充後の状態)
治療前後の比較
Before/After X線写真


(画像:xray_rc1.jpg 治療前後のX線比較)
治療前は根尖部に明確な透過像(感染像)が認められましたが、治療後は封鎖が確認でき、感染範囲も改善傾向にあります。
痛みの改善と再発防止
治療後2〜3日間は軽い違和感がありましたが、1週間後には「噛んでも痛みがない」との報告をいただきました。
再発防止のため、定期的なCT検査と咬合チェックを継続予定です。
費用・期間・リスク
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治療期間:2024年12月(全2回)
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費用:176,000円(税込)
副作用・リスク
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治療後に軽度の疼痛・腫脹が生じる場合があります
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歯根破折のリスク
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根管の形態により再感染の可能性
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MTA硬化時の軽度変色
これらのリスクを最小限にするため、当院ではマイクロスコープ・CT診断・ラバーダムを全症例で徹底しています。
同じ悩みをお持ちの方へメッセージ
「噛むと痛い」「治療した歯がまた痛む」と感じる場合、根の再感染が原因の可能性があります。
放置すると炎症が広がり、抜歯に至ることもあります。
吉祥寺おとなこども歯科・矯正歯科では、精密根管治療専門の設備と豊富な臨床経験をもつ歯科医師が担当し、可能な限り歯を残す治療を行っています。
根管治療に不安を感じる方も、ぜひ一度ご相談ください。
まとめ
今回の症例では、マイクロスコープとMTAを用いた精密根管治療により、痛みが改善し再感染のリスクを最小限に抑えることができました。
当院では、患者さまの歯を長く守るために、見えない部分まで丁寧に治療することを大切にしています。
吉祥寺おとなこども歯科・矯正歯科では24時間WEB予約を行っております。
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監修者:医療法人社団名月会 理事長 山口 昌良