小児矯正と大人の矯正は何が違う?目的・時期・費用の違いを歯科医が解説|吉祥寺駅から徒歩3分の歯医者|吉祥寺おとなこども歯科・矯正歯科

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小児矯正と大人の矯正は何が違う?目的・時期・費用の違いを歯科医が解説

吉祥寺にある歯医者 みなさんこんにちは。 京王井の頭線 吉祥寺駅より徒歩3分、吉祥寺おとなこども歯科・矯正歯科です。

「小児矯正と大人の矯正は何が違うの?」 子どもの歯並びが気になって矯正を考え始めたとき、こんな疑問を持つ親御さんは多いのではないでしょうか?

実際に、小児矯正と成人矯正では、治療の目的や方法、かかる期間や費用、そして効果の出方に大きな違いがあります。子どものうちに矯正を始めるべきか、それとも大人になってからで良いのか、迷われるお気持ちはよく分かります。

この記事では、「小児矯正と大人の矯正は何が違うのか?」について、矯正専門歯科の視点から徹底的に解説します。

この記事を読むと、小児矯正と成人矯正の違いやメリット・デメリット、治療の始めどきなどが明確になり、お子さまの将来にとってベストな選択ができるようになります。

お子さまの歯並びや矯正治療を前向きに考えているご家族の方は、ぜひ最後までご覧ください!

  1. 子供の矯正と大人の矯正の違い

子供の矯正(小児矯正)と大人の矯正(成人矯正)は、見た目は似ていても、実際の治療目的や方法は大きく異なります。

小児矯正は、まだ骨の成長段階にある顎の発育をコントロールすることが目的です。永久歯が正しい位置に生えてくるための“土台作り”と考えられています。一方、大人の矯正は、すでに完成された骨格の中で歯を動かして歯列を整えることが主な目的です。

たとえば、7歳の子どもの出っ歯を治す場合、上顎の成長を抑えながら下顎の発育を促すような装置を使うことで、自然な噛み合わせを形成することが可能です。しかし同じ症状を大人が治す場合は、歯を抜いたり外科的処置が必要になることがあります。

つまり、小児矯正は「原因にアプローチする治療」、成人矯正は「結果にアプローチする治療」とも言い換えられます。

また、小児矯正では使用する装置も異なり、成長を促す拡大床や機能的矯正装置などが使われるのに対し、大人の矯正ではブラケット矯正やマウスピース矯正など、歯そのものを動かす治療に焦点が当てられます。

  1. 小児矯正のメリット

小児矯正には、成長期だからこそ得られるメリットが数多くあります。中でも代表的なメリットを詳しくご紹介します。

【a. 抜歯の可能性が減る】 小児矯正では、顎の骨が成長途中にあるため、装置を使って顎の幅を広げたり前後のバランスを調整したりすることが可能です。

その結果、永久歯が並ぶためのスペースを確保できるので、将来歯を抜かずに矯正できる可能性が高まります。特に、歯並びが悪くなる原因のひとつが「スペース不足」であるため、成長を利用した矯正は非常に効果的です。

実際、当院でも拡大床を使って顎の横幅を拡げたことで、抜歯せずにきれいな歯並びを実現できた症例が数多くあります。

【b. 顎の歪みを抑制できる】 左右の顎のバランスが崩れると、噛み合わせのずれや顎関節症のリスクにつながります。

小児矯正では、上下の顎の成長をコントロールすることで、左右対称でバランスの取れた顔立ちや噛み合わせを育てることができます。これにより、顔貌の非対称や噛みづらさの予防にもつながります。

また、呼吸や発音、咀嚼(そしゃく)機能の改善にも好影響を与えることが多く、全身の健やかな成長をサポートするという点でも重要な治療です。

さらに、小児矯正の段階で舌癖(ぜつへき)や口呼吸、指しゃぶりなどの悪習癖を早期に見つけ、改善することで、再発や後戻りを防ぎやすくなるという利点もあります。

  1. 小児矯正をせずに成人矯正をするデメリット

「子どもの矯正は見送って、大人になってから自分で判断させればいい」と考える方もいます。

しかし、小児期に矯正を行わず、成人矯正だけで対応しようとすると、以下のようなデメリットが生じることがあります。

  • 歯を並べるスペースが不足しているために、抜歯が必要になる

  • 顎の成長を利用できないため、理想的な噛み合わせが得られにくい

  • 治療期間が長くなる傾向がある(平均2〜3年)

  • 外科的矯正(顎の手術)が必要になるケースがある

また、大人になると仕事や家庭の都合で通院スケジュールが立てづらくなることもあります。これらのことからも、子どものうちに矯正に取り組むことには大きな価値があります。

さらに、成長期を逃したことで、矯正後の安定性が得られにくく、後戻りのリスクも高まることがあります。リテーナーによる保定期間も長く必要になる傾向があるため、コストやメンテナンスの面でも注意が必要です。

  1. 矯正治療をはじめるタイミング

小児矯正を始める適切なタイミングは、「前歯の永久歯が上下4本ずつ生え揃った頃(6〜8歳)」が目安です。

この時期は「第一期治療」と呼ばれ、顎の骨の成長が活発で、治療効果が得やすいとされています。

一方で、「第二期治療」は12歳以降で、永久歯が生え揃ってからワイヤーやマウスピースを用いて歯列全体を整える治療です。

早すぎても遅すぎても効果が十分に得られないため、定期検診で歯の生え変わりを観察しながら、適切な開始時期を見極めることが大切です。

また、舌癖や口呼吸などの口腔習癖がある場合には、矯正と並行して改善指導を行うことで、よりよい効果が期待できます。

当院では、お子さまの口腔内写真や3Dスキャナーを用いて成長予測を行い、治療開始のベストタイミングを科学的に判断しています。

  1. まとめ

小児矯正と大人の矯正は、治療の目的も効果も大きく異なります。小児期に矯正を行うことで、将来的に抜歯や外科的処置を避けられたり、噛み合わせや顔貌のバランスが整ったりと、多くの恩恵があります。

もちろん、成人になってからでも矯正治療は可能ですが、治療の選択肢や難易度は高くなる傾向があります。

お子さまの健やかな成長と歯の健康を守るためにも、早めのチェックと専門家への相談が第一歩です。

吉祥寺おとなこども歯科・矯正歯科では、お子さまの矯正治療についても多数の実績があり、安心して治療を受けていただける環境を整えております。 お子さま一人ひとりに合った治療計画をご提案し、親御さんの不安や疑問にも丁寧にお応えします。

吉祥寺おとなこども歯科・矯正歯科では24時間WEB予約を行っております。 何か気になる点がございました方は以下からご予約ください。 https://icontact-4.dapo.jp/docoapo_line/webform.php?id=39399

監修者: 医療法人社団名月会 理事長 山口昌良