筋電計で咬筋の力を“見える化”|食いしばり対策・ナイトガードの必要性がわかる|吉祥寺駅から徒歩3分の歯医者|吉祥寺おとなこども歯科・矯正歯科

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筋電計で咬筋の力を“見える化”|食いしばり対策・ナイトガードの必要性がわかる

みなさんこんにちは。 吉祥寺にある歯医者 京王井の頭線 吉祥寺駅より徒歩3分、吉祥寺おとなこども歯科・矯正歯科です。

「朝起きたときにあごが疲れている気がする」「寝ている間に歯ぎしりをしていると家族に言われた」「最近歯が欠けやすくなった」――このようなお悩みを抱えていませんか?

実はその原因、「咬筋」による強すぎる咬合力かもしれません。咬筋は、食事の際や歯ぎしり・食いしばり時に使う強力な筋肉です。この筋肉が無意識に強く働きすぎることで、歯や顎関節、筋肉にまで悪影響が及ぶことがあります。

そこで活用されるのが「筋電計(EMG)」です。筋電計を使えば、咬筋の活動レベルを数値で可視化でき、今の状態を正確に把握することが可能です。

この記事では、筋電計による咬筋測定の目的や検査の流れ、平均的な数値、ナイトガードを検討すべきサインなどを、歯科の現場での具体例を交えながら丁寧に解説します。

この記事を読むと、以下のことがわかります: ・咬筋の筋活動を測定する理由と効果 ・筋電計を使った検査方法の詳細 ・数値から読み解くリスクと予防の必要性 ・ナイトガードを導入すべき方の特徴

夜間の無意識な歯ぎしりや日常的な食いしばりが気になる方、歯のひび割れや摩耗が進んでいると感じている方、ご家族のあごの健康を守りたい方は、ぜひ最後までお読みください!

  1. 咬筋測定の重要性と目的

咬筋は、口を閉じたりものを噛んだりする際に使われる筋肉で、強大な力を発揮します。特に食いしばりや歯ぎしりがある方は、1日に何百回もこの筋肉を無意識に使っている可能性があります。その負担は想像以上に大きく、以下のような問題につながることがあります。

・歯のすり減り(咬耗)やひび割れ(クレーズライン) ・詰め物や被せ物の破損、脱離 ・歯周組織への慢性的なストレス ・顎関節症のリスク増加 ・首や肩の筋肉の緊張、頭痛

これらのリスクを早期に把握し、予防的な対応を取るための第一歩が「咬筋測定」です。

a. 筋電計を用いた咬合力の検査

筋電計(Electromyograph:EMG)は、筋肉が活動する際に生じる微小な電気信号(筋電位)を読み取る機器です。歯科領域では、咬筋や側頭筋の筋活動を測定するために使われます。

検査では、頬に小型の電極を貼り付け、安静時と咬合時の筋電位を測定します。

例えば、咬筋の筋電位が軽く噛んだ状態で40μV以上、力強く噛んだ際に120μVを超えている場合、過度な咬合力が疑われます。このような数値は、食いしばりの傾向が強い方や、無意識に常時咬筋を使っている方に多く見られます。

b. 筋電計検査の流れ

筋電計による咬筋測定は、5〜10分程度で完了し、以下のようなステップで行われます。

  1. 咬筋の位置を触診し、電極を貼付(左右2ヶ所)

  2. 最大咬合(思い切り噛む)の筋電位を測定

  3. 安静時(リラックスした状態)の筋電位を測定

  4. 測定結果をグラフと数値で可視化し、説明

この検査は非侵襲的で、痛みもなく安心して受けられます。

c吉祥寺おとなこども歯科・矯正歯科では、ナイトガード作製など、治療方針の決定にも活用できるため、多くの患者様にご利用いただいております。

  1. 筋電計の平均最大数値とは?

筋電計で表示される数値(μV)は、筋肉の緊張の強さを示します。以下が一般的な目安です:

・安静時:10〜20μV未満 ・軽い咬合:20〜50μV ・最大咬合:70〜150μV

これらの数値を大幅に超える場合、筋肉に過剰な負担がかかっている可能性が高く、ナイトガードなどの保護対策が必要になります。

ある40代男性の例では、起床時の顎のだるさを訴えて来院し、筋電計測定を実施。最大咬合時の値が170μVに達しており、夜間の食いしばりが疑われました。 ナイトガードを使用することで、翌月の再検査時には最大値が110μVまで改善。睡眠の質も向上し、肩こりも軽減したと話されています。

  1. ナイトガードをおすすめしたい方の特徴

筋電計による咬筋測定の結果や、日常生活での自覚症状から、ナイトガードの使用を検討すべき方の特徴は以下の通りです:

・朝起きたときに歯や顎に違和感や痛みがある ・歯の表面が平らになってきた気がする ・詰め物・被せ物がよく外れる ・無意識に歯を食いしばっていると周囲に指摘される ・肩や首のこり、頭痛が慢性化している

ナイトガードは、歯と歯の間に適切なスペースを確保し、咬合力を分散する役割を持ちます。また、就寝中に装着することで筋肉の緊張を抑え、顎関節の安定にも貢献します。

当院では、患者様一人ひとりの口腔内の形状に合わせて、オーダーメイドのナイトガードを作製しています。違和感が少なく、長期間の使用でもストレスがない設計が可能です。

  1. まとめ

筋電計による咬筋測定は、食いしばりや歯ぎしりなど、自覚しづらい習慣を客観的に可視化し、効果的な予防策を取るための大切なステップです。

測定結果に基づいて、ナイトガードの使用や生活習慣の見直しを行えば、歯の損傷を防ぎ、あごや身体全体のバランスを整えることができます。

「最近あごの調子が良くない」「歯が欠けやすい」などの気になる症状がある方は、ぜひ筋電計による咬筋測定を受けてみてください。

吉祥寺おとなこども歯科・矯正歯科では24時間WEB予約を行っております。 何か気になる点がございました方は以下からご予約ください。 https://icontact-4.dapo.jp/docoapo_line/webform.php?id=39399

監修者: 医療法人社団名月会 理事長 山口昌良