矯正で行うIPRとは?歯を削る理由・痛み・メリットを徹底解説|吉祥寺駅から徒歩3分の歯医者|吉祥寺おとなこども歯科・矯正歯科

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矯正で行うIPRとは?歯を削る理由・痛み・メリットを徹底解説

みなさんこんにちは。 京王井の頭線 吉祥寺駅より徒歩3分、吉祥寺にある歯医者 吉祥寺おとなこども歯科・矯正歯科です。

歯列矯正について調べていると、”IPR”という見慣れない言葉を目にすることはありませんか?「IPRって何?」「歯を削るの?」「痛くないの?」と、不安に思われた方も多いと思います。

この記事では、矯正治療で行われるIPR(アイピーアール)の意味、目的、メリット・デメリット、そして痛みについて、患者さまの疑問に寄り添ってわかりやすくご説明いたします。

この記事を読むことで、IPRがなぜ必要なのか、どんな人に行うのか、どのようなリスクがあるのかまで理解できるようになります。これから矯正を始めようとしている方、インビザライン治療中にIPRをすすめられた方、お子さまの矯正をご検討中のご家族は、ぜひ最後まで読んでみてください!

  1. IPR(アイピーアール)とは

IPRとは、”Interproximal Reduction(歯間削合)”の略で、歯と歯の間のエナメル質をごくわずかに削ってスペースを作る処置のことを指します。

この処置は、歯を並べるためのスペースを確保する際に使われます。特に、インビザライン(マウスピース矯正)や非抜歯矯正の治療計画の一部として多く用いられています。

IPRでは、専用のやすりやストリップスという薄い器具、あるいはダイヤモンドディスクなどを使用して、0.1〜0.5mm程度の極めて微細な範囲で歯の間を削ります。削る量は片側あたりごくわずかで、歯の厚みや歯列全体のスペースの必要量に応じて正確に計算されます。

エナメル質の削合は歯の健康に配慮しながら行われ、削ったあとはしっかりと研磨を行うため、ざらつきなどは残りません。

a. IPRの目的

IPRの目的は主に次の3つです:

  • 歯の移動スペースの確保: 矯正では、歯を並べるスペースが足りないことが多く、そのままでは前歯が出たりガタついたりする原因となります。IPRにより、ほんのわずかな隙間を確保することで、歯をきれいに並べるスペースをつくります。抜歯に頼らない矯正の選択肢として重要です。

  • ブラックトライアングルの予防: 矯正後、歯と歯の間に三角形の隙間(ブラックトライアングル)ができることがあります。IPRを用いて歯の接触面積を増やすと、この隙間をできにくくし、見た目の違和感を減らすことができます。

  • 審美的な整列: 歯の形を少しだけ整えることで、歯列全体のバランスを美しく保つ効果があります。とくに前歯に対して有効で、笑顔に自信が持てるようになります。

  1. IPRのメリット・デメリット

【メリット】

  1. 抜歯を回避できる可能性がある: スペースが足りない場合、従来は抜歯を選択することもありましたが、IPRにより非抜歯での矯正が可能となる場合があります。特に前歯のわずかなガタつきには非常に効果的です。

  2. 見た目が自然な仕上がりになる: 歯と歯の間の隙間が整うことで、歯列全体の形が整い、歯の先端のラインも美しく仕上がります。口元の印象を大きく変えることができます。

  3. ブラックトライアングルの予防につながる: 歯の接触面を広げることで、歯ぐきの隙間が目立ちにくくなり、特に加齢とともに気になる歯ぐきの痩せをカバーできます。

  4. 治療期間の短縮につながることがある: 適切なスペースを確保することで、歯がよりスムーズに動きやすくなり、トータルの治療期間が短くなることもあります。

【デメリット】

  1. エナメル質を削ることによるリスク: エナメル質は再生しないため、削る処置には注意が必要です。適切な量を守ることと、術後の研磨がポイントになります。

  2. 削りすぎのリスク: 経験の少ない術者が処置を行うと、必要以上に削ってしまうことがあります。当院では拡大鏡やマウスピースで管理された正確な量で行っています。

  3. 虫歯になりやすくなるという誤解がある: IPR自体はむしろ歯磨きしやすくなる側面もありますが、患者さんには「削る=虫歯になるのでは?」という不安があるため、事前の説明が大切です。

  4. 処置に回数が必要な場合がある: 1回で十分なスペースが得られない場合、治療の進行に応じて2〜3回に分けて実施することもあります。

  5. IPRは痛い?

「IPRは痛いのか?」というご質問をよくいただきます。

結論から言えば、IPRはエナメル質(神経がない部分)をわずかに削るだけなので、基本的には痛みを伴いません。

処置中に振動や摩擦の感覚があるため、「カリカリする感じが少し苦手だった」という方もいらっしゃいますが、多くの患者さんは「麻酔なしでも平気だった」「すぐ終わった」と感想を述べています。

どうしても不安がある場合や、歯の敏感さが強い場合は、表面麻酔を塗布して不快感を軽減することも可能です。

また、処置後に軽い知覚過敏のような症状を感じることがありますが、多くの場合は1~3日程度で自然に消えていきます。心配な症状があればいつでもご相談ください。

  1. まとめ

IPRは、歯列矯正をスムーズに進めるための重要な処置のひとつです。ごくわずかに歯と歯の間を削ることで、抜歯をせずに歯並びを整えたり、見た目の美しさを高めたりすることが可能になります。

正確に計画されたIPRは、歯の健康に影響を与えることなく、むしろ全体の治療効果を高めることにつながります。

痛みもほとんどなく、適切に管理すればリスクも低いため、安心して治療に臨めます。

矯正治療を検討されている方や、IPRをすすめられて不安に感じている方にとって、本記事が少しでも参考になれば幸いです。

吉祥寺おとなこども歯科・矯正歯科では24時間WEB予約を行っております。 何か気になる点がございました方は以下からご予約ください。 https://icontact-4.dapo.jp/docoapo_line/webform.php?id=39399

監修者: 医療法人社団名月会 理事長 山口昌良