菌検査で歯周病の原因菌を特定|予防歯科で「見えないリスク」に先回りする方法とは?|吉祥寺駅から徒歩3分の歯医者|吉祥寺おとなこども歯科・矯正歯科

0422-29-3966 WEB予約
〒180-0004 東京都武蔵野市吉祥寺本町
1丁目12-1 ロアサンロードビル1F

ブログ BLOG

菌検査で歯周病の原因菌を特定|予防歯科で「見えないリスク」に先回りする方法とは?

みなさんこんにちは。 京王井の頭線 吉祥寺にある歯医者 吉祥寺駅より徒歩3分、吉祥寺おとなこども歯科・矯正歯科です。

「毎日きちんと歯磨きしているのに歯茎が腫れる」「家族に歯周病の人がいて、自分も不安」「将来歯を失いたくない」——このようなお悩みをお持ちの方は多いのではないでしょうか。

歯周病は成人の8割が罹患するといわれる、非常に身近で怖い病気です。しかも初期段階では自覚症状が少なく、気づいたときには進行してしまっているケースも少なくありません。

そんな歯周病の早期発見・早期予防の鍵を握るのが「菌検査」です。口腔内に存在する歯周病原菌の種類や数を調べることで、個々に合ったオーダーメイドの予防ケアが実現できます。

この記事では、「菌検査 予防歯科」で検索された方に向けて、菌検査の意義や流れ、歯周病原菌の種類、歯周内科治療などを詳しく解説します。

この記事を読むと、以下のことが分かります: ・歯周病の原因となる菌を検査する方法 ・菌検査がなぜ予防歯科に欠かせないのか ・歯周病の進行を防ぐ歯周内科治療の概要 ・ご自身に合った歯周病予防の第一歩

将来の健康な歯と生活を守るために、ぜひ最後までお読みください!

  1. 歯周病の細菌検査とは?

歯周病の細菌検査とは、歯周病の原因となる特定の細菌(歯周病原菌)を調べる検査です。 検査は主に歯と歯ぐきの境目(歯周ポケット)から採取したプラークや唾液を分析し、口の中に存在する細菌の種類や数を明らかにします。

代表的な方法としては、位相差顕微鏡検査、リアルタイムPCR(遺伝子検査)、細菌培養法などがあり、それぞれの特徴によって選択されます。 位相差顕微鏡では、実際に細菌が動いている様子をリアルタイムで確認でき、患者自身が視覚的に理解できるという利点があります。

  1. 歯周病細菌検査の必要性

歯周病は細菌感染による慢性炎症疾患です。しかも自覚症状が出にくく、気づかないうちに進行してしまうのが特徴です。 日常的に歯磨きをしていても、歯周ポケットの深部まではブラッシングが届きづらく、細菌が潜伏しやすい環境が生まれます。

たとえば、30代の女性が「口臭が気になる」と来院され、菌検査を行ったところ、P. gingivalis(ポルフィロモナス・ジンジバリス)という高リスク菌が多く検出されました。 この菌は非常に毒性が強く、骨の吸収を引き起こす可能性があるため、すぐに抗菌療法を開始し、3か月後には歯茎の炎症と出血が大幅に改善しました。

このように、細菌検査によって“なぜ歯周病になるのか”の原因を可視化することで、効果的な対策が可能になります。

  1. 歯周病細菌検査の流れ

検査の具体的な流れをご紹介します。

  1. 問診と歯周病リスクのヒアリング(生活習慣・家族歴など)

  2. 歯周ポケットの深さや出血状況をチェック

  3. 歯と歯ぐきの間に綿棒やペーパーポイントを差し入れてプラークを採取

  4. 採取物を顕微鏡や検査機関に提出し、菌の種類や数を分析

  5. 結果をもとに予防・治療方針を提案

検査にかかる時間は5〜10分程度で、痛みはほとんどありません。特に位相差顕微鏡の場合はその場で結果を共有できるため、患者さんの理解と意欲向上にもつながります。

  1. 細菌検査で調べる歯周病原細菌

細菌検査で特に注目されるのは、重度の歯周病の進行に関与する「レッドコンプレックス」と呼ばれる3菌種です。

・P. gingivalis(ポルフィロモナス・ジンジバリス) ・T. forsythia(タネレラ・フォーサイシア) ・T. denticola(トレポネーマ・デンティコラ)

これらは特に毒性が強く、歯周組織の破壊を促すことで知られています。

a. 口の中にはたくさんの微生物がいる

実は、口の中には約700種類以上の微生物が常在しており、その多くは健康維持に必要な常在菌です。 しかし、ストレス、喫煙、糖分の多い食事、清掃不良などによって悪玉菌が増えると、バランスが崩れ、歯周病が進行しやすくなります。

細菌検査を行うことで、このバランスの崩れを早期に見つけ、調整するためのケアが可能になります。

  1. 歯周内科治療とは

歯周内科治療は、検査によって特定された病原菌に合わせた内服薬や抗菌薬の使用を中心とするアプローチです。 従来のスケーリング・ルートプレーニング(歯石除去)に加えて行うことで、より効果的な結果が得られるケースが増えています。

具体的な流れは次の通りです: ・菌検査で病原菌を特定 ・内服薬(ジスロマックやアモキシシリンなど)を数日服用 ・抗菌作用のあるうがい薬で口腔内を洗浄 ・数週間後に再検査し、改善状況を確認

この方法は特に、再発を繰り返す方、歯茎が極端に弱っている方に有効です。

  1. 歯周病治療の必要性

歯周病を放置していると、歯を支える骨が徐々に溶けていき、最終的には歯の喪失につながります。 それだけでなく、歯周病菌は血管から全身に移行し、糖尿病や動脈硬化、早産、心筋梗塞など、さまざまな全身疾患とも関連があることが明らかになっています。

つまり、口の中の健康を守ることは、全身の健康を守ることにつながります。 菌検査を活用した予防歯科は、その第一歩として非常に有効です。

  1. まとめ

菌検査は、歯周病の予防と治療を根本から変える画期的な方法です。 目に見えない細菌の種類や数を把握することで、個々に適した予防対策が可能となり、歯を失うリスクを大幅に下げることができます。

歯ぐきの腫れや出血が気になる方、家族に歯周病の人がいる方、将来のために予防を始めたい方は、まず菌検査から始めてみてはいかがでしょうか。

吉祥寺おとなこども歯科・矯正歯科では24時間WEB予約を行っております。 何か気になる点がございました方は以下からご予約ください。 https://icontact-4.dapo.jp/docoapo_line/webform.php?id=39399

監修者: 医療法人社団名月会 理事長 山口昌良